光・風・気の流れる家
家相学の先生の平面を基に5社の設計コンペでした。敷地形状からどの設計者も同じ形になるところを駐車の仕方、バルコニーの形などで変化をつけました。カラーリングはご依頼主の希望で決定しました。
家相の室配置を守る、2世帯にする、自然素材を使うなど多くの希望があり、纏めることが困難と悩まれていました。
建築家の紹介プロデュース会社で5社のコンペを開催されました。
他の設計者が一般的なガレージを取るところを、突当り道路で通行車両が隣家しかないため縦列駐車として、壁面を斜めに振った点や、家族全員の細かい要望まで全て取り込んでいたところを評価していただきました。
建築面積が小さい割に所要室が多かったので、天井高を高くして空間を大きく見せる工夫をした。
収納が少なくなるので、屋根を片流れにして高さを取り、屋根裏に収納空間を設けた。自然素材に拘られたので、直に触れる部分には張り物やベニヤを使わず、国産の無垢材を採用した。
1階のお母様がベランダから逃げれるよう木戸を設け、2方向避難とした。
以下ご依頼主様からのお手紙です。
引っ越してくるまでは、部屋が狭くてリビングなどはいづらいかなあと思いましたが、家具を入れても天井が高いせいか全然圧迫感がなく、ビックリしました。
娘の部屋にはロフトベッドを入れましたがいい感じで収まっています。
中略
義母は仏壇の隣をギャラリーのようにして、いろいろ飾っています。台所もあるおかげで、毎日自分の食事を作るようになり、生き生きしています。(毎日の食事はボケ防止になるんだそうで。)
引っ越して1番良かったのは、おばあちゃんかもしれない、と家族皆でいっています。
云々・・・
車を外に置くことで広いアプローチを実現した。ポリカーボネイトの屋根をかけて、自転車置場として使用している。
玄関前のタイルは交換できないことをご了承いただきネットで半端ものの売り切りタイルを使った。
玄関横の階段下にシュークロゼットを取って全てを隠す。
敷地の鬼門部分はコンクリートで埋めずに真砂土できれいに保つ。
お父さんの書斎は玄関横にあり、帰ってきても家族は起きない。トップライトから星を見ながら寝ることも・・・。
圧迫感をなくすためリビングは天井を高く取りましたが、狙いは的中でした。
奥の部屋は寝室になるため襖を閉めるが、欄間部分の天井が繋がっているため閉塞感がない。
実験用流しをつけたシンプルな洗面横はカーテンで仕切るだけの納戸になっている。
洗濯機前の天井ハッチを開けると屋根裏収納への階段が出てくる。